tamaki-flower~バラ色の人生は、自分自身の目的意識で創りあげていくもの

花人生20年。恵比寿・目黒で花教室&アトリエを営んでいます。

失敗しないフラワーアーティストと完璧主義

花は癒しと誰もが言うし、最近はフラワーセラピーなども流行っています。
それでもなお、花を仕事にしている人達にとって時にはストレスとなり、
心身を病む人達がいるのも事実。
それにより、花の仕事が続けられなくなった人達を私は沢山見てきました。

その中でも、一番悲劇だったのは自殺をはかったお花の先生。

彼女とはイベントなどの仕事場でご一緒する事が多かった。
いつも柔らかい微笑みで、およそ鬱とは程遠い明るい女性だった。

地方でのイベントで、私はさっさと作品展示作業を終えて「さーて、一杯行こうかぁ!!」と、
スタッフや仲間と一緒に夜の街へ繰り出そうとしていたら、
その先生が一人で黙々と作業をされていた姿が今でも忘れられない。
私はどちらかというと、破天荒な不良先生で…(^^;
地方へ来たら、ちゃっちゃと仕事終わらせて、遊ばなくっちゃ~というタイプ。
いつまでも作業を続ける彼女を不思議な感じで眺めていた。
(多分、あちらは私を不思議な目で見ていた事でしょう…・)
妥協を許さない、完璧な仕上がりをいつも目指している真面目な方だった。

それが、まさか鬱になってしまい自らの命を絶っただなんて…とてもショックだった。
私と同年代だったのに。。
ご冥福をお祈りすると同時に、私は「なぜなんだ?」と大きな疑問が残った。

私の故恩師モニクは、ヘビースモーカーで昼から赤ワインを飲んでいた。
機嫌が良いと豪快にシャンパンを開けてくれる愛すべきマダム。
60過ぎてもなお現役でバリバリ仕事をしていた。

彼女の花は常にパーフェクトだった。失敗という語彙が彼女の辞書にはない。
彼女の模倣を誰もできないからパーフェクトなのだと私は思った。
作品は彼女のエスプリそのものだから。
常に流れの中で花を挿し、あっという間に仕上げてしまう。
その影響で、私も手を止めずに作品を作り上げるのが早くなった。

完璧主義は見ている方も辛い。もちろん本人は相当苦しいだろう。

仕事となると、沢山の人達の目に触れ、様々な評価批判を受ける。

それでもなお、前に進むには自分を開放して行くしかないのだ。


心を解き放ち、自然の流れの中で花を活ける時間こそ癒しであり、至福の時間となる。
私が目指す花の世界はそこにある気がしている。

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10年ほど前に、高島屋で開催された、プリザーブドフラワー展に出品したもの。
(タイトル)
ローズアダージオ
(コンセプト)
オーロラ姫とプリザーブドローズが夢の中で舞うウェディングシーン

だそうです…(^^;
画像を整理していて見つけてビックリ!ちょっと…ぶっ飛んでますね(笑)。

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